共通論点

2026年度 高度試験の申込・日程・CBT方式の変更点(前期4区分・後期4区分)

今の制度で最後の年になる2026年度の高度試験8区分について、前期(ST・SA・NW・SM)と後期(PM・DB・ES・AU)の申込受付と試験の期間、CBT方式での科目の名前、論述式の有無、合格基準、科目A-1の免除を、IPAの公表からまとめました。区分ごとの合格率も載せています。

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前期4区分の申込は10月24日17時まで。どの区分も2026年度は1回だけ

2026年度の高度試験は、CBT方式で前期と後期に分けて行われ、区分ごとにどちらか一方の期でだけ実施されます。前期はITストラテジスト(ST)・システムアーキテクト(SA)・ネットワークスペシャリスト(NW)・ITサービスマネージャ(SM)、後期はプロジェクトマネージャ(PM)・データベーススペシャリスト(DB)・エンベデッドシステムスペシャリスト(ES)・システム監査技術者(AU)です。

IPAは今の試験制度を2026年度の試験の実施をもって終える予定としています。どの区分も、今の制度で受けられるのは2026年度の1回だけです。

前期(2026年) 後期(2027年)
区分 ST・SA・NW・SM PM・DB・ES・AU
申込受付 10/6(火)10時〜10/24(土)17時 1/27(水)〜2/27(土)
科目A-1・A-2 10/17(土)〜10/27(火) 2/20(土)〜3/2(火)
科目B-1・B-2 11/11(水)〜11/23(月) 3/16(火)〜3/28(日)
合格発表 2027年2月頃(予定) 2027年6月頃(予定)

出典:IPA「令和8年度 応用情報技術者試験、高度試験及び情報処理安全確保支援士試験の申込受付期間及び試験実施期間について」(最終更新 2026年9月17日、2026年10月7日確認)

前期は、科目Aが10月17日に始まり、申込受付は10月24日まで続きます。後期も、科目Aが2月20日に始まり、申込受付は2月27日まで続きます。前期の締切の10月24日に申し込む場合、科目Aの期間は10月27日までしか残っていません。会場ごとの予約枠から日時を選ぶ方式なので、受けたい日が決まっているなら、早めに申し込むほど選べる枠は多く残ります(当サイトの見方)。

申込みのときに、科目A群(科目A-1・A-2)と科目B群(科目B-1・B-2)の日時を同時に予約します。科目A-1のあとに10分の休憩をはさんで科目A-2、科目B-1のあとに10分の休憩をはさんで科目B-2を受ける予定です。

前期・後期とも、申込みはそれぞれ1回だけで、同じ期に複数の区分や、応用情報技術者試験(AP)・情報処理安全確保支援士試験(SC)と組み合わせて申し込むことはできません。制限は期ごとなので、前期にNW、後期にDBのように、期ごとに1区分ずつ申し込めます(IPAの日程のページの「前期試験、後期試験それぞれで」の記載による)。

受験手数料は7,500円(消費税込み)で、支払いはクレジットカード、コンビニ・銀行ATM(Pay-easy)、バウチャーチケットから選べます(IPA「令和8年度前期試験について(受験申込み)」、最終更新 2026年10月1日)。ただし、前期用のバウチャーチケットは、購入の申込みが10月13日(火)17時で終わっています。すでに買ってある人は前期のCBT方式の受験申込みに使えますが、返金はできず、前期以外(後期を含む)では使えません(IPA「令和8年度前期試験におけるバウチャーチケットの購入申込みについて」、最終更新 2026年10月13日)。申込みは、IPAが業務を委託している株式会社シー・ビー・ティ・ソリューションズのウェブページで行います。CBT方式で受けられない人には、筆記による特別措置試験があり、申込みの方法が別に決まっています(IPAの日程のページ)。

科目の名前が変わる。午後Ⅱは区分によって論述式か記述式か

IPAは、CBT方式にしても、問う知識・技能の範囲、出題形式、出題数・解答数、採点方式、配点、合格基準、試験時間は変えないとしています。科目の名前は、午前Ⅰが科目A-1、午前Ⅱが科目A-2、午後Ⅰが科目B-1、午後Ⅱが科目B-2になります。

科目(以前の名前) 時間と形式 出題数と解答数
科目A-1(午前Ⅰ) 50分・四肢択一 30問すべてに解答(高度試験8区分とSCで共通の問題)
科目A-2(午前Ⅱ) 40分・四肢択一 25問すべてに解答
科目B-1(午後Ⅰ) 90分・記述式 3問から2問(ESは2問から1問)
科目B-2(午後Ⅱ) 120分 下の表

科目B-2の形式と問題の数は、区分ごとに次のとおりです。

区分 科目B-2(午後Ⅱ)の形式 出題数と解答数
ST・SA・SM・PM・AU 論述式 2問から1問
ES 論述式 3問から1問
NW・DB 記述式 2問から1問

出典:IPAの各区分のページ(試験区分一覧から。いずれも最終更新 2026年7月6日、2026年10月7日確認)、IPA「試験要綱 Ver.5.4」(2025年4月17日)

論述式は、指定された字数の範囲で、自分の経験や考えを文章にまとめて答える形式です。CBT方式では、答えをキーボードで入力することになります。キーボードやマウスは持ち込めず、会場の機器で入力します(IPAの日程のページの注意事項)。試験画面の操作説明は、申込受付のページで公開されています。手書きで論文を練習してきた人は、入力にかかる時間を一度測っておくと、本番の時間配分を決めやすくなります(当サイトの見方)。

合格基準と採点の順番

4つの科目すべてで基準点以上をとると合格です。科目A-1・A-2・B-1は60点(100点満点)、論述式の科目B-2は評価ランクAで合格、記述式の科目B-2(NW・DB)は60点(100点満点)が基準です(試験要綱の「午前Ⅰ・午前Ⅱ・午後Ⅰ・午後Ⅱ」の記載による)。問題の難易差が認められた場合には、基準点を変えることがあるとも試験要綱に書かれています。

採点には順番があり、午前Ⅰ(科目A-1)が基準点に届かないと、その先は採点されずに不合格になります。午前Ⅱ(科目A-2)が届かないと午後Ⅰ・午後Ⅱ(科目B-1・B-2)は採点されず、午後Ⅰが届かないと午後Ⅱは採点されません。

科目A-1・A-2の得点は、試験が終わると試験の端末に表示され、マイページでも確かめられます。科目B-1・B-2の得点と評価ランクは端末には出ず、マイページでの成績照会は、前期が2027年1月頃、後期が2027年5月頃に始まる予定です。

科目A-1の免除:対象は直近の合格者と通過者。申込みのときに番号を入力

次のどれかに当たる人は、科目A-1の免除を申請できます(日程のページの「試験科目の一部免除」)。免除を使うと、科目A-1の時間を除いて受験できます。免除は、受験申込みのときに「一部免除申請番号」(合格者は合格証書番号、午前Ⅰの通過者は午前Ⅰ通過者番号)を入力して申請します。条件を満たしていても、入力しなければ免除になりません。番号は、合格発表のあとに受験者マイページで確かめられます(IPA「科目A-1試験免除」)。

前期(ST・SA・NW・SM) 後期(PM・DB・ES・AU)
AP・高度試験・SCの合格者 令和6年度春期・秋期、令和7年度春期・秋期の合格者 令和6年度秋期、令和7年度春期・秋期、令和8年度前期の合格者
高度試験・SCの午前Ⅰの通過者 令和6年度春期・秋期、令和7年度春期・秋期 令和6年度秋期、令和7年度春期・秋期
高度試験・SCの科目A-1の通過者 なし 令和8年度前期

後期の区分では、2026年度前期のAP・高度試験・SCの合格者と、前期の高度試験・SCの科目A-1の通過者も、免除の申請の対象です。IPAは、後期の申込受付が始まる前に前期の成績を照会できるようにし、その成績情報をもとに免除を申請できるようにする予定としています。ただし、免除の適用が確定するのは、合格者の受験番号の官報公示日です。

前期に高度試験・SCを申し込んでいない人なら、前期のAP(申込受付は11月7日まで)の合格も、後期の区分の免除の条件になります。APの日程の詳細は2026年度のAPの申込と日程に載せました。

CBT方式で変わる手続き

項目 2026年度(CBT方式)
試験の日 試験の期間の中から、会場と日時を自分で予約する(2025年度までの紙の試験は全国で同じ日)
受験票 送られない。当日は本人確認書類が必須
メモ 画面のメモ機能・電卓機能に加え、試験室に入るときにメモ用紙1枚と筆記用具を配布
試験問題 非公開。第三者への開示も禁止

本人確認書類を見せられないと、理由を問わず受験できません(IPAの受験申込みのページ)。自分で用意したメモ用紙や筆記用具は持ち込めず、配られたものは試験の後にすべて回収されます。メモ用紙の配布は前期・後期の両方で行われます(IPA「令和8年度前期試験におけるメモ用紙の配布について」、公開 2026年9月17日)。

2025年度までは、実施した回の問題が過去問題として公開されていました。2026年度の問題は非公開なので、受けたあとに見直す材料として手に入らない前提で準備することになります。

区分ごとの合格率:直近は14.3%〜18.4%

直近の実施回(どちらも紙の試験)の合格率です。前期の区分は令和7年度春期(2025年4月20日実施)、後期の区分は令和7年度秋期(2025年10月12日実施)の値です。

区分 実施回 合格率
ITストラテジスト(ST) 令和7年度春期 15.0%
システムアーキテクト(SA) 令和7年度春期 15.5%
ネットワークスペシャリスト(NW) 令和7年度春期 17.8%
ITサービスマネージャ(SM) 令和7年度春期 14.7%
プロジェクトマネージャ(PM) 令和7年度秋期 14.3%
データベーススペシャリスト(DB) 令和7年度秋期 18.4%
エンベデッドシステムスペシャリスト(ES) 令和7年度秋期 15.3%
システム監査技術者(AU) 令和7年度秋期 16.1%

受験者と合格者の数は、次の表です(区分は上の表と同じです)。

区分 受験者 合格者
ITストラテジスト(ST) 5,586人 836人
システムアーキテクト(SA) 3,963人 616人
ネットワークスペシャリスト(NW) 11,948人 2,126人
ITサービスマネージャ(SM) 2,002人 295人
プロジェクトマネージャ(PM) 8,511人 1,219人
データベーススペシャリスト(DB) 9,769人 1,796人
エンベデッドシステムスペシャリスト(ES) 1,156人 177人
システム監査技術者(AU) 2,245人 362人

出典:IPA「令和7年度春期 …の合格発表について」(公開 2025年7月3日)、IPA「令和7年度秋期 …の合格発表について」(公開 2025年12月25日)。いずれも2026年10月7日確認。

出題形式・出題数・合格基準は変わらないので、これらの値は2026年度の目安になりますが、初めてのCBT方式で受ける日も人によって違うため、同じ水準になるかは分かりません(当サイトの見方)。2026年度の合格率は未発表です(2026年10月7日確認)。

今の制度で受けるか、新制度を待つか

ここからは当サイトの見方です。

2027年度からの新制度では、今のAPと高度試験をまとめて組み直し、PD試験(プロフェッショナルデジタルスキル試験・仮称)を新しく設ける予定です(IPA「情報処理技術者試験及び情報処理安全確保支援士試験の見直しの検討状況について」、2026年3月31日)。今の区分の名前での合格を目指すなら、受けられるのは2026年度の1回だけです。

今の制度の過去問題で準備が進んでいる人は、2026年度に受けるのが自然です。教材を選ぶときは、版(令和8年度版・2026年版など)が2026年度の試験向けかを確かめます。前期の区分は申込の締切(10月24日)と科目Aの開始(10月17日)が近く、前期の4区分は後期には実施されません。日程が合わないなら、後期の別の区分(PM・DB・ES・AU)を受けるか、新制度を待つかを考えます。これから学習を始める人は、論述式・記述式の科目B-2の準備が試験の日までに間に合うかで考え、間に合わないなら新制度のシラバス案とサンプル問題に合わせて準備するほうが、学習が無駄になりません。

PD試験の区分ごとのサンプル問題は、システム区分とマネジメント区分のページで解説しています。今の制度の免除の要件を新制度でどう扱うかは、IPAが「検討」としている段階です。SCの2026年度の日程は2026年度のSCの申込と日程、試験全体の移行は新制度への移行ガイドにまとめています。日付や手続きは、IPAの発表で変わることがあります。申し込む前に、IPAの最新の発表で確かめてください。

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