PD試験 マネジメント

PD試験(プロフェッショナルデジタルスキル試験・仮称)マネジメント区分の学習計画

PD試験(仮称)マネジメント区分の準備を、科目Bのサンプル4問で出題の形をつかむところから始める進め方です。科目A-1とA-2の深さの違い、科目A-2に入っている法規、サンプルにない科目Bの小項目を、IPAの公表資料をもとにまとめました。

最初の1週目:科目Bのサンプル4問を解いて、出題の形を先に知る

マネジメント区分の準備は、IPAが2026年8月31日に公表した科目Bのサンプル4問を解くところから始めるのが効率的だと当サイトでは考えます。4問とも、知識より本文の条件との照合で答えが決まる読解の問題です。当サイトで解いた目安では、1問4〜5分ほど、合わせて20分足らずでした。先に出題の形を知っておくと、そのあとの科目Aの用語の学習でも「事例の中でどう使われるか」を意識して覚えられます。

PD試験(仮称)は、IPAの公表では2027年度夏頃から秋頃に始まる予定で、全区分をCBT方式で行う予定です。構成は3区分で共通で、科目A-1が90分・60問、科目A-2と科目Bが合わせて120分で、科目A-2が23問、科目Bが12問です。4問の型ごとの解き方と時間配分の考え方は、マネジメント区分のサンプル問題のページにまとめています。

科目A-1と科目A-2は、同じ中分類を2つの深さで問う

科目A-2の8つの中分類は、名前だけ見ると、すべて科目A-1(共通知識)のシラバス案 Ver.0.1と同じです。各中分類の説明文で、科目A-1は「共通的知識」を、科目A-2は「専門的な知識」を問うとされ、差は用語例の細かさに出ます。

サービスマネジメントで比べると、差がはっきりします(科目A-1シラバス案p.12、マネジメント区分 Ver.0.2 p.5〜6)。

論点 科目A-1の用語例 科目A-2で加わる用語例
可用性と継続 MTBF、MTTR、RTO・RPO MTBSI、MTRS、ビジネス・インパクト分析(BIA)
エスカレーション エスカレーション 機能的エスカレーション、階層的エスカレーション
サービスデスク サービスデスク、SPOC ローカル・中央・バーチャル、フォロー・ザ・サン

この差から、科目A-1で概念をつかみ、科目A-2で「似た用語の違いを説明できる」ところまで進める、という2段階の学び方が合っていると考えます。サンプル問2の空欄bは、既知の誤りとして記録されていた回避策が、なぜサービスデスクの段階で見つからず開発課へエスカレーションされたかを読み取る問題です。既知の誤りやエスカレーションの用語が正確に分かっていると、本文の手順の名前から着目点を早く絞れます。

科目A-2には法規の中分類が入っている

マネジメント区分の科目A-2には、ビジネス関連法規の中分類が入っています。システム区分の科目A-2には入っていないので、マネジメント区分に特有の準備になります。用語例には、知的財産権の分野だけでもパリ条約、ベルヌ条約、PCT(特許協力条約)、TRIPS協定といった条約名が並びます(マネジメント区分 Ver.0.2 p.10)。

条約や法律の名前と中身の対応は、本文を読んで推理できる種類の知識ではありません。科目Bの読解の練習とは別に、短い時間を毎日取って覚えるほうが向いています。科目A-1の側では、プライバシー関連法規とセキュリティ関連法規の中分類も範囲に入っています。

科目B:サンプルで形が見えるのは15の小項目のうち5つ

マネジメント区分のシラバス案 Ver.0.2では、科目Bの範囲は4つの大項目と15の小項目に分かれています。サンプル4問を当サイトで対応づけると、対応するのは5つです。残りの10は、サンプルでは問われ方が見えません。

大項目 サンプルにない小項目(当サイトの要約) 練習の題材の例
デジタル戦略 環境とニーズの分析(1-1)、イノベーションとPoC(1-4)、システム思考・デザイン思考(1-5) 問1の地域MaaSで、参加しない事業者の側の事情を書き出す
サービスマネジメント サービスレベルと供給者の管理(2-1)、変更とリリースの管理(2-2)、可用性と継続の管理(2-4) 自分の職場のサービスで、SLAの項目と、止まったときの復旧の目標を書き出す
プロジェクトマネジメント 環境の変化と不確実性への対応(3-1)、チームとメンバーのマネジメント(3-2) 問3で、顧客を要件定義に入れたあとの体制と役割を考える
ガバナンス・監査 ガバナンスと内部統制の助言(4-1)、デジタル環境の監査の実施と報告(4-2) 問4の監査要点の表を、AI以外の業務システムに置き換えて作る

右の列は当サイトの練習の案で、IPAの問題ではありません。題材ごとの考え方は、顧客体験(CX)、インシデントと問題、AIの結果の確かめ方の記事が入口になります。

IPAはサンプル問題について、出題のイメージを共有するために作ったもので、実際の試験と同じ作成・チェックの手順は経ていないと説明しています。サンプルにない小項目の出題に備えるには、シラバス案の「目標とする技能の例」の文を読み、その技能が事例の中でどんな設問になりうるかを自分で想像しておくのが手堅い方法です(当サイトの見方)。

15の小項目とサンプル4問の対応、科目A-2の中分類ごとの中身は、マネジメント区分の出題範囲にまとめています。

4つの段階:読解、セキュリティ、専門知識と法規の順に

平日に1時間ほど取れる人を想定して、当サイトで組んだ例です。各段階の期間は推測で、業務でサービス運用やプロジェクト管理に携わっている人は短くできます。

段階 目安 やること
1 1週 科目Bのサンプル4問。時間を計って解き、誤答の選択肢ごとに「本文のどの条件に合わないか」を1行で書く
2 1〜2か月 科目A-1の重点分野(セキュリティの4中分類)。マネジメント区分の科目A-2にも、情報セキュリティマネジメントの中分類が入っている
3 2〜3か月 科目A-1の残りの分野と、科目A-2の8中分類。法規は毎日少しずつ
4 試験日の発表後 上の表の10の小項目を、自分の職場の題材で練習する

段階1で誤答の理由を1行ずつ書くのは、マネジメント区分の選択肢が、どれも一般論としてはもっともらしい文でできているためです。「一般論として正しいか」ではなく「この事例の条件に合うか」で切る練習を、最初に済ませておきます。

2026年度のSM・PM・AUを受けるかどうか

今の高度試験を受けられるのは、IPAの公表では2026年度が最後になる予定です。あわせてIPAは、今の高度試験や情報処理安全確保支援士試験で一部科目の免除の要件を満たした場合に、一定期間はPD試験の各試験と情報処理安全確保支援士試験でも一部科目を免除する経過措置を検討中としています。

2026年度の高度試験では、ITサービスマネージャ試験(SM)が前期で、申込受付は2026年10月6日から10月24日までです。プロジェクトマネージャ試験(PM)とシステム監査技術者試験(AU)は後期で、申込受付は2027年1月27日から2月27日までです。

2026年度の SM・PM・AU を受けるかどうか

  1. 今の高度試験(SM・PM・AU)の準備は、もう進んでいる?

図:準備の進み具合による目安(当サイトの見方)。IPAの「試験制度の変遷」の図には、SM・PM・AUからマネジメント区分への破線の矢印があるが、矢印の意味の説明はない(2026年10月11日確認)。

マネジメント区分のサンプル4問には、サービスマネジメント、プロジェクトマネジメント、監査の問題が入っていて、この3つの試験とテーマが近いと当サイトでは見ています。IPAの検討状況のページにある「(参考)試験制度の変遷」の図では、SM・PM・AUからマネジメント区分へ、破線の矢印が引かれています(ITストラテジスト試験からも同じ矢印があり、SMからはシステム区分への矢印もあります)。とはいえ、矢印の意味や、試験ごとの出題範囲・免除の対応を説明した文章はありません(2026年10月11日確認)。テーマが近いことを理由に受けるのではなく、すでに準備が進んでいるかどうかで決めるのが無難です。前期・後期の日程の詳細は移行ガイドにあります。

計画を組み直すきっかけになる、未発表の事項

次の事項が発表されたら、上の段階の期間を見直す必要があります。試験日と申込の時期、合格の基準、受験手数料、経過措置の中身、科目Aのサンプル問題で、いずれも未発表(2026-10-03 確認)です。シラバスは案の Ver.0.2で、確定版で用語例が変わることもあります。申し込む前に、IPAの最新の発表で確かめてください。

システム区分の準備の進め方は、システム区分の学習計画にまとめています。

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参考にした資料(7件)

独立行政法人情報処理推進機構(IPA)

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